これからサッカーを知ろうとされている方にとってトップトップ下というポジションの存在は知っていても、その違いやそれぞれが担うチーム内での役割について正確に説明するのは少し難しいかも知れません。


「トップ」「トップ下」と呼ばれるポジションは「攻撃=オフェンス」の核になるポジションと言う事が出来ます。


「ゴール」を沢山決める選手や「絶妙なスルーパス」でチャンスを演出する選手は人気があります。
少年サッカーの世界でもプロの世界でも、そういう華やかな活躍を見せる選手は「エース」と呼ばれ、みんなの憧れの存在です。


彼らは大抵が「トップ」や「トップ下」の選手であることが多いです。


しかしながらサッカーは対戦相手や戦術の取り方によってポジションを流動的に変えていく特性を持った競技です。


サッカーにおいて「ポジション」とはその選手のプレーエリアの事だけを指すのではなく、その選手が担う役割が非常に大きく意味を持ちます。




今回は【サッカーポジションのトップ下とトップとは?分かり易く教えます】と題して「トップ」「トップ下」というポジションの主にチームでの役割について解説していきたいと思います!

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トップとトップ下に求められるプレーとは?その具体的な役割

トップの役割はフィニッシュ・ポストプレー・ファーストディフェンス

現代サッカーにおいて「トップ」の選手に求められる具体的なプレーは主にこの3つと言われています。
 

  • 味方攻撃のフィニッシャー
  • ポストプレー
  • ファーストディフェンス

味方攻撃のフィニッシャー

サッカーは互いに相手ゴールの中へボールを入れる事を競う競技です。
相手ゴールへボールを入れるフィニッシュつまり「シュート」で「ゴール」を奪うのが「トップ」の選手に最も大きく求められるプレーです。
自らがドリブルでシュートをする場合もあれば、味方選手からのチャンスボールをシュートにつなげる場面もあります。
当然相手チームのディフェンダーはそれを阻止しようと必死で向かってきますので、それに打ち勝つ強さや巧さを持った選手である事がとても重要です。

ポストプレー

ポストプレーとは味方攻撃の場面で、相手ゴールに近いエリアやゴールチャンスにつながりそうなエリアに配球されたボールを「キープ」し、スムーズに次の展開へと結びつけるプレーを指します。
これも「トップ」の選手に求められる重要なプレーです。このプレーが上手く出来ないと、味方が攻撃につなげようとして「トップ」に送ったチャンスボールがことごとく相手ディフェンダーに防がれてしまい、逆にカウンターアタックを受けてしまう場合さえあります。


「シュートに持ち込めなくてもとりあえずキープしろ!」と「トップ」の選手が味方選手やベンチから指示されている場面も良く見られます。
こうして「キープ」したボールを「次のシュートチャンスにつなげる」事と「相手のカウンターアタックを受けない為」という2つの意味がこの指示にはあります。

ファーストディフェンス

相手にボールを奪われてはいるけれど、ボールのある位置はまだ相手陣内。「トップ」の選手のプレーエリアは主に「相手陣内」ですので、「ファーストディフェンス」をするのに最適な位置にいるとも言えるのです。


味方が攻撃をしている展開の中で、パスやドリブルを相手ディフェンダーに奪われてしまったとします。味方は攻撃にスイッチが入っていますから、すぐには守備体形に戻れれません。
ボールを奪った相手チームは手薄になっている守備体形を狙って速攻をしかけてきます。「カウンターアタック」の場面です。


この時に「トップ」の選手は相手に奪われたボールに対してプレッシャーをかけ、相手の攻撃をなるべく「遅らせる」必要が出てきます。




この様に「トップ」の選手はただ「得点」をするだけでなく「味方にチャンスをつなぐ」ポストプレーや「相手攻撃を根本で断つ」ファーストディフェンスも求められているのです。
「トップ」とはサッカーのフォーメーションの中で攻撃方向に向かった一番「先端」にポジションを取るという意味です。
つまりチームの中で最も「攻撃的役割」を担っているポジションの選手である事を指します。
また、正確にはセンターフォワードという呼称でも表現されます。


「ツートップ(2トップ)」という言葉を耳にされた事がある方もいらっしゃると思いますが、「ツートップ」とは「センターフォワードの選手が2人いる」という意味です。


『特別な選手』トップ下の役割は「チャンスメーク」

「トップ下」と呼ばれる選手に求められるプレーはズバリ「チャンスメーク」に尽きると言えます。


「ドリブル突破を得意とする選手」「シュートにつながるスルーパスのセンスに秀でた選手」「セットプレーの精度が高い選手」などいわゆるスター選手の多いポジションです。チームにとって「特別な選手」なのです。


「トップ」の選手にはその選手の特性にかかわらず「共通して求められるプレー」がありますが、「トップ下」の選手にはある程度のプレーの自由度が許されている傾向があります。
「トップ下」にはその選手が持つ「最大の個性」を「得点につなげる場面」で発揮する事が最優先事項として求められるからです。
その為、中には「全く守備をしない。出来ない。」選手や「運動量が極端に少ない」選手が稀にいるのも「トップ下」の特徴です。


この様な役割の上での特性から「トップ下」を置かないフォーメーションを取るチームも少なくありません。
チームの中に「トップ下」としての特性を持つ試合を決められる選手がいない場合や、「リスクを最小限に抑える」為に、他のポジションの選手が「チャンスメーク」の役割を一部果たす場合などはそれほど珍しい事ではありません。

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典型的な「トップ」「トップ下」と言える世界的選手は誰?日本人選手では誰?

典型的「トップ」の選手



ロベルト・レヴァンドフスキー(バイエルンミュンヘン)
一番の特徴はそのシュートの上手さです。あらゆる得点パターンを持っている選手です。また、所属するバイエルンミュンヘンには他にも得点能力の高い選手が何人もいるので、そうした選手を活かす「ポストプレー」のテクニックも非常に高いレベルでこなします。


ズラタン・イブラヒモビッチ(マンチェスターユナイテッド)
身長195㎝の長身にもかかわらず、ボールテクニックにも秀でた選手です。屈強で相手をなぎ倒して行くような勢いがあります。空中にあるボールでもアクロバティックなシュートを繰り出したり、非常に豪快なタイプの選手です。


アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコマドリー)
得意な得点パターンは相手ディフェンスの背後を狙けた動きからのゴール。身体はそれほど大きくありませんがタフで、ファーストディフェンスとしての役割もきっちり果たし「計算出来る戦力」としてヨーロッパのビッグクラブからのオファーが常に絶えない選手です。


ルイス・スアレス(バルセロナ)
プレーするバルセロナにはメッシ、ネイマールという世界的ストライカーもプレーしていますが、この3人の中で最も「トップ」らしい選手はスアレス選手だと言われています。あらゆる得点パターンを持ち、ボール扱いにも優れ、3人の中で一番「守備」をする選手です。


では日本人プレイヤーでは?
大迫勇也(ケルン)
現役の日本人選手で最も「トップ」という呼称が似合うのは大迫勇也選手だと思います。
大迫選手は日本でプレーしていた時から非常にシュートが上手い選手で得点パターンも幅広く、ドイツに渡ってからはその「ポストプレー」の上手さが注目されるようになりました。日本人フォワードは「守備」の意識が総じて高いので、その点もドイツで評価されている所以だと感じます。

典型的「トップ下」の選手



エデン・アザール(チェルシー)
非常にドリブルの得意な選手です。少しくらい厳しい局面でもドリブルで状況を一挙に有利な展開に変える力を持っています。またパスセンス、シュートセンスも高いので、常に対戦相手に脅威を与え続けるチェルシーに欠かせない選手となっています。


メスト・エジル(アーセナル)
繊細なボールテクニックから、誰も予想しない様な決定的なパスを前線に供給出来る天才肌の選手です。スピードもあるので、ショートカウンターアタックなどで非常に効果的なプレーを発揮します。


ルカ・モドリッチ(レアルマドリー)
類まれなボールコントロール能力、キックの種類の多さ、そして何より「判断力」に優れた選手です。レアルマドリーでは「守備」での貢献度も高く、「サッカーの楽しみ」が全て詰まった様な選手です。


では日本人プレイヤーでは?
残念ながら「該当者なし」です。
現役日本人プレーヤーで「トップ下」がしっくり来る選手が私には思い浮かびません。
逆に言えば、世界を見渡しても「トップ下」と呼べるような選手はどんどん少なくなっている様に感じます。


戦術的に「守備をベース」とした考え方が主流となる中、「1人の選手」の能力だけで戦局を打開出来る場面がなくなってきているからではと感じています。


「ファンタジスタ」と言われた伝説の選手たち「ジダン」「バッジョ」「マラドーナ」「プラティニ」「ジーコ」彼らのようなボールを持つだけで観る者をワクワクさせる様な選手が出てきにくい時代になったのかも知れません。

まとめ

「トップ」「トップ下」というポジションについての解説をここまでさせていただきましたが、改めて「サッカーの歴史」はその「フォーメーションの進化の歴史」であると実感しました。「時代に合う選手・合わない選手」も確実に存在します。


そして今後、また新たな概念を持ったポジションが生まれてくるかも知れませんね!

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