テーマに関連する情報を集めてレポートを書くのは良いが、引用の仕方が分からない。
そんなあなたのために、引用方法をまとめました。
ここでは、本文中の引用から文末に入れる参考文献表までの引用方法を紹介しています。
確りと引用方法を守ってレポートを作成することで、評価を下げることや犯罪に繋がることを未然に防ぐことができます。
引用と言っても本やネット、新聞などの媒体によって書き方が違うので、是非ここで覚えていってください。
目次
レポートで引用するときの注意点と書き方
レポートのテーマを与えられると、それに関連する問題を調査、検討する必要がありますよね?
そのためには、まず最初に他の人の書いた文章やデータを集めることが大切です。
そして、集めた文章やデータを元に批判や検討をして自分の意見を述べることがレポートになります。
一方で、自分の考えや意見がどこから導き出された答えなのかを示すのが引用です。
引用を行うことで他人の意見と自分の意見が別であることを明確にすることができます。
その結果、自分の意見や考えが自分のモノだと示すことができるのです。
そのためにも注意しなければいけないのは剽窃ですよね。剽窃はコピペや丸写しとも呼ばれます。
剽窃とはこのような特徴があります

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私物化して自分の意見として偽る
引用であることが示されていない
出展の情報が示されていない
このように剽窃には3つの特徴が有ります。
このような行為を行うと著作権を侵すことになり、犯罪になってしまいます。
それだけでなく、どこからどこまでが自分の考えや意見なのか分からなくなってしまいます。
それでは、自分の考えや意見を述べるというレポートの趣旨とかけ離れてしまうので良くありません。
一方で、引用の特徴は次の3つです

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私物化せず他人の意見として提示
引用であることが示されている
出典の情報が示されている
引用にも以上のような3つの特徴が有ります。
その内容は剽窃とは真逆ですね。
これを守ることが引用をする上での必須条件です。
それでは、出典データを表記するのに必要な項目はなにか?4つの項目でまとめてみました。
出展で使う主な項目は4つ

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著者名・訳者名
出版・発行年
タイトル(出典雑誌・新聞なども含む)
号・巻数・項数
こういった項目が必要になります。
ではどのように引用するのでしょうか?
そのの方法は2つ有ります。
①「直接引用」と呼ばれるもので、他人の文章の内容をそのまま使うことを言います。
②「間接引用」と呼ばれるもので、そのまま利用せずに自分で要約して使うことを言います。
直接引用法と間接引用法の書き方
直接引用法の場合 ① ○○([書名])は、「・・・・・・・・」と述べている。 ② 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」(著者、書名) ○○([書名])によると、「・・・・・・・・・・・・。」 |
その他3つの引用方法
①同じ文献が再び登場する場合は簡略化しても大丈夫
②参考文献表をつける場合は、本文中に入れなくても良い
③注をつけることで本文中に入れなくても良くなる
以上3つの引用方法があります。
②と③については後ほど説明いたします。
ネットから引用する場合の書き方
インターネットからの引用方法
インターネットから引用する場合のポイントは次の3つ
①ウェブの作成者や表題
②ウェブページのURL
③内容を確認した年月日
③の年月日を確認するのは、内容が書き換えられることが多いからです。
【例】内閣府経済社会総合研究所、国民経済計算(GDP統計)、http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html、2017年7月14日確認
単行本を引用するときの書き方
単行本からの引用方法
単行本から引用する場合のポイントは次の4つ
①著者名、編者名、訳者名
②本の題名
③出版社名
④発行年
【例】佐久間信夫・浦野倫平、『経営学総論』、学文社、2008年
雑誌論文を引用するときの書き方
雑誌論文からの引用方法
雑誌論文から引用する場合のポイントは次の6つ
①著者名
②論文の題名
③掲載雑誌名
④巻数・号数
⑤発行年
⑥掲載ページ
【例】桂玄太郎、「日本人が海外に出稼ぎに行く時代」、『未来』、437、2008年6月、126~132ページ
新聞記事を引用する場合の書き方
新聞からの引用方法
新聞から引用する場合のポイントは次の5つ
①執筆者名(表記が無い場合は不要)
②記事名
③新聞名
④発行年月日(朝刊・夕刊の別)
⑤掲載ページ
【例】「今川重工倒産の危機!建て直しは可能か?!」、夕日新聞、2013年5月8日、夕刊 9ページ
注をつけた引用方法
注を使った引用をおこなうのは、議論の流れが本題から外れてしまう場合に使われます。
使用用途としては次の3つが挙げられます。
①議論の流れとは直接関係の無い補足的解説
②本文中に登場する用語の解説
③引用された文献の情報
こういった場合は本文中に引用するのではなく、本文が終わった後の文末注や本文と同じページの欄外下の脚注にまとめます。
注のつけ方の2つのポイント
①本文中の必要な箇所に(1)(2)などの番号を振ります。
②脚注や文末注に引用文献情報や補足的な解説を入れます。
【例】
〔本文〕 ・・・チャレンジャーの目的はリーダーの座を奪うことである。(1) ・・・チャレンジャー企業はシェアを奪うのが得策であるといわれている。(2) (1)沼上(2008)では、チャレンジャーを「攻撃的」と「共生的」に分類して・・・ (2)直接シェアを奪うのではなく、同業他社との合併や九州・買収などによ・・・ |
参考文献表を作る場合の引用方法
参考文献表とは、引用で使用した文献や参考にした文献の情報を表にまとめたものです。
これは、レポートを評価するのに必ずと言っていいほど必要なものなので、レポートを作成した際は必ず参考文献表を作成してください。
それでは、一般的な参考文献表の例が下にあるので、それを参考にして作成してください。
内閣府経済社会総合研究所、国民経済計算(GDP統計)、http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html、2017年7月14日確認
佐久間信夫・浦野倫平、『経営学総論』、学文社、2008年 桂玄太郎、「日本人が海外に出稼ぎに行く時代」、『未来』、437、2008年6月、126~132ページ 「今川重工倒産の危機!建て直しは可能か?!」、夕日新聞、2013年5月8日、夕刊 9ページ |
専門書の最後に、このような感じで参考文献が羅列してあると思います。
それを参考文献表と呼び、上のように参考文献を並べれば完成です。
他にも書き方があるようですが、一般的なレポートならこの書き方で大丈夫です。
また、参考文献の表記を統一するのも重要なポイントです。
おわり
ここで紹介した引用の書き方でレポートを書けば問題ないでしょう。
それでは最後に簡単なまとめを書いて終りにします。
本文中の引用は直接引用と間接引用がある。
直接引用はそのまま、間接引用は要約して使います。
注は脚注と文末注がある。
どちらも議論の流れが本題から外れてしまう時に使います。
参考文献表は作成すること。
レポートを評価するときに必要になります。