「少年サッカーのコーチを引き受ける事になってしまった!しかもまだボールもまともにキックできないような低学年!!どうしたらこの子たちで強いチームを作れるんだろう??」


結論から申し上げます。「強いチームを作ろうなんて思わない方が良いです」むしろその年代で「強いチームを作る」ことは「無意味」です。
ただし、「将来的に強いチームに育っていくため」には低学年期にどのような「有意義」なトレーニングを実践してきたかが非常に大切です。


「プレゴールデンエイジ」とも称される低学年の子どもたちは「多種多様な動作を経験し覚えていく時期」とされています。


まだ「自分の思ったように」身体を動かすのが難しい年代でもあります。
そんな年代の子どもたちにどういうトレーニングが大切なのか。


今回はサッカー低学年に向けたコーチング方法や将来的にチームを強くする事につながる方法についてご紹介いたします。

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低学年サッカーに絶対必要なトレーニングは「手を使ってボールと遊ぶ」こと

サッカーなのに足を使わないの?と思われる方もいらっしゃるかも知れませんね。
「手を使ってボールと遊ばせる」のは低学年のコーチングの上でとても重要なトレーニングとなります。

練習方法1「自分でボールを高くあげてキャッチ」次に「高くあげたら手を3回叩いてからキャッチ」

「プレゴールデンエイジ」年代の子どもはまだ「自分の思ったように」身体を動かす事を「覚えて」いく時期にあります。
比較的「思ったように動かせる」手を使ったトレーニングから始めましょう。


「自分の頭上に手を使ってボールをあげて落ちてきたらキャッチする」
これなら仮にサッカー経験の無い大人でも子どもに教えられそうですね。
大人にとっては簡単に感じるかも知れませんが、子どもたちはこうしたトレーニングにも嬉々として取り組んでくれます。


少し上手になってきたら「ボールが高くあがっている間に手を3回叩いてキャッチ」と少し難度を高めます。


これらのトレーニングはこどもの「動作」自体をスムーズにさせる事と同時にサッカーに必要な「空間認識能力」の発達にも効果があります。


こういったトレーニングは是非大人の知恵で色々と応用編を作って下さい「ボールを高くあげて背中側でキャッチ」とか「ボールを高くあげて一回まわってキャッチ」など。大人でも少し難しいくらいの難易度にしてみても良いと思います。

練習方法2「手でボールを地面にワンバウンドさせて足の甲でキャッチ」

ちょっとサッカーっぽくなってきました。やっと「足の登場」です。
このトレーニングで重要なのは「ボールを足で触れる感覚」をつかむ事です。


足の「この部分」に「このくらいの強さ」で当てるとちゃんと「キャッチ」出来る。とか「遠くに飛んでいく」と言うように、どういう風「足がボール」に触れると「ピタっと」ボールが止まるのか。丁寧に意識させる事が重要です。

「1人称」の低学年に「パス練習」は不要です

サッカーのトレーニングにおいて「パス」「ドリブル」「シュート」の3つは欠かせないと思われる方も多いと思います。
それはズバリ「正しい」です。間違っていません。ただ、ことが低学年対象という事であればこの3つの中で「パス」のトレーニングは不要とされています。


毎週の練習の日を思い出してみてください。コーチであるあなたのところに集まってくる低学年の子どもたち次々にあなたに向かって話しかけてきます。
「ボクね今日ハンバーガー食べたんだよ」「ボクのうちに大きなテレビがあってね・・・」「ボクのママが今日はお迎えにくるよ」次々にくるのは「ボク」「ボク」「ボク」。
そうなんですよね、彼らはまだ様々な事に対して「1人称」なんです。


「1人称」の年代に「2人称」「3人称」の要素が必要な「パス」のトレーニングをさせる事はあまり効果的ではないのです。

ではどの様なトレーニングが有効なのでしょう。

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練習方法3 「足を使ってボールをコントロール」

この年代には「動作」をスムーズに動かす事につながるトレーニングが適しています。足の色々な場所を使ってボールをコントロールするトレーニングを実践しましょう。


最もポピュラーな具体的なトレーニングとして「置いたボールの周囲をなるべく細かく足でボールタッチしながら回る」があります。
このトレーニングをコーチングする際に意識するのは「なるべく小さい円で回らせる事」「なるべく足の色々な場所で細かくボールタッチさせる事」です。

練習方法4 「ドリブルしながら鬼ごっこ」

「ボールコントロール」のトレーニンングとしてゲーム性の高い「ドリブルしながら鬼ごっこ」もポピュラーで、「ボールキープ」「ドリブル」「1対1」といったサッカーに重要な能力の向上に効果的なトレーニング方法です。


指導するうえでのポイントは「必ずドリブル(動いている)しながら」と言うルールを徹底することです。
ボールを奪い合う鬼ごっこなので、それに勝とうとする子の中には「動かないでボールをキープ」しようとする子が出てきます。これでは本末転倒になってしまうのでコーチングする大人がしっかりとトレーニングの意図を理解し実践させる事が重要です。

試合形式のトレーニングは「団子サッカー」になっていい

低学年の子どもたちにサッカーを指導されている方は皆さん悩んでいらっしゃるかも知れません。「団子サッカー」についてです。
試合形式のゲームをすると子どもたちは「我先に」とボールに密集して「団子状態」になってしまいます。


大人から見るとそれは「こんなのサッカーじゃない!」と思ってしまう光景です。


しかしながら先にも触れたようにこの年代の子どもたちは「1人称」なので、むしろ「団子サッカー」になる事こそ自然です。「みんな積極的にボールに行って頑張ってるな」と思ってあげて下さい。


ちなみにこの「団子サッカー」世界共通だそうです。
選手育成に定評のあるスペインでも「団子サッカー」になっているという話を聞いたことがあります。


もし、この年代で「団子サッカー」になっていないケースがあるとすれば、それは「大人が教えたから」「大人がやらせているから」に過ぎません。無理に「サッカーっぽい」試合をこの年代にさせた所でそれは身にはつかない事です。9歳になる頃には自然と「団子」は消えてなくなりますので焦らない様にして下さい。

まとめ:「強いチーム」を作る事は「強い個を育てる事」

プレゴールデンエイジである低学年の子どもたちにはここまで触れてきたように「徹底的」に「個人プレー」を磨く時期と考えて下さい。
9歳~11歳と言われているゴールデンエイジにある子どもも基本的には「個人プレー」を更に磨く時期と考えてもいいかも知れません。


12歳~14歳のポストゴールデンエイジになると子どもたちは「頭で考えて」練習したり試合に臨んだりする様になります。
「チームを強く」する努力が報われるのはこの年代からです。これ以前にする努力は「子どもたちにとっては」あまり意味がありません。


大人の発想で「やるなら勝たなきゃ」「どうせなら強くないと」という欲求を満たすために「子どもたちのスムーズな成長」を阻害する事があってはいけないと思います。
「強いチーム」を作る事は「強い個を育てる事」この考え方が大切な様です。

今回ご紹介したトレーニングを是非実践され、将来の「強いチーム」作りに少しでも役に立てていただければ嬉しいです!

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